TRAIL
八ヶ岳連峰(ほぼ)全山縦走の備忘録 [後編]2022 Oct 26 9/25〜27 2泊3日の縦走記録「今年やりたい事のひとつが八ヶ岳縦走なんだよね」今回のバディでもあり、友人のメタル大好きな麦ちゃんにポロっと話したことがきっかけで、2人で行くことに。麦ちゃんとは今年北岳や浅草岳、ナイトハイクで古賀志山も一緒に登った仲で、歳もほぼ一緒で心強かった。そんな僕らの八ヶ岳縦走記録の後編text by shiro kojima(kawarakidake)今回のハイカー:shiro kojima(kawarakidake)、麦ちゃん(metal hike) 前編はコチラ>> 2022 9/27 (火) AM4時にiPhoneのアラームで起床。前日の18時半からの文字通りの爆睡。外はまだ真っ暗だが、小屋の窓から外を眺めると雲海と星空が見えた。「あ、これめちゃ良い天気のやつだ」ふと麦ちゃんを見ると既に何かゴソゴソしている。よく見ると朝4時起きで、20秒後には前日の夜、小屋からもらった朝食の弁当を食べていて、この人プロかよと思う。昔ムツゴロウさんのテレビ番組で、「起きてすぐにご飯を食べる動物は地球にはいない」と言っていたのを思い出したが、ここにちゃんといましたよ。しかしよくよく考えると確かに先に食べておいたほうが、吹きっさらしの風の稜線で食べるよりも遥かに美味しいかもと思い、僕も頂く。ご飯1合以上はありそうな、盛り盛りのガッツリしたラグビー部の弁当みたいで美味しいのだが、さすがに朝イチで全部は無理だった。 AM5時前に出発、夜明け前でまだ暗いのでヘッデンを装着し赤岳山頂直下の稜線を降る。途中いくつかのクサリもある、なかなかの急勾配の道だったが、雲海に太陽が当たり始める景色は圧巻だった。思わず写真や動画を撮りながらなので、なかなか進まない。 その後、無事に山頂直下の赤岳天望荘を通過し、雲海を眺めながら横岳〜硫黄岳へ。この日も北アルプス稜線が見えた。硫黄岳は今年の夏も登ったが本当に良い山で僕も大好きな山だ。赤岳や権現あたりと比べると比較的穏やかで、爆裂火口のビジュアルに反して実はとても整備されて歩きやすく、振り返ると主峰赤岳、横岳、権現岳、阿弥陀岳〜これから登る東西天狗岳や北横岳、遠くに蓼科山も見えるナイスポジションに鎮座している。硫黄岳の山頂が気持ち良すぎたので2人でダラダラと過ごした。 ↓ 初日の宿泊地、赤岳頂上山荘からの日の出&雲海 ↓ 真っ赤に燃える赤岳ではなく横岳。嗚呼美しいよキミ ↓ 要塞感漂う、赤岳天望荘。無線、携帯のアンテナだろうか? ストイックでメカニカルだけどオールドスクールな山小屋の外観でイケてます ↓ インスタで使えそうな写真撮ってもらう奴 ↓ ヤマザキパンのコンテナが赤岳天望荘(標高 2,722m)、立派に第二の人生を歩んでいます。非常にカッコ良し ↓ 動画撮影に余念が無い麦氏。感動して涙を流していそうなタイミングなので、敢えて声は掛けないのが漢のマナー ↓ 雲海と横岳 ↓ とりあえず笑っとけ ↓ 横岳登頂で歓喜する麦氏 ↓ (左から)横岳、赤岳、権現岳、阿弥陀岳の八ヶ岳のスーパースター軍団と奥に南アルプスも。無事通過し、安息の地、硫黄岳から眺める ↓ まるで名クライマーの下山後かのようなスタイルを出してる麦氏w よく見るとGRIVELのヘルメットに瓦奇岳のプロモステッカーを貼っているではないか。さすがは押さえるところは押さえている漢だ ↓ あぐらシリーズ...
八ヶ岳連峰(ほぼ)全山縦走の備忘録 [前編]2022 Oct 13 9/25〜27 2泊3日の縦走記録「今年やりたい事のひとつが八ヶ岳縦走なんだよね」今回のバディでもあり、友人のメタル大好きな麦ちゃんにポロっと話したことがきっかけで、2人で行くことに。麦ちゃんとは今年北岳や浅草岳、ナイトハイクで古賀志山も一緒に登った仲で、歳もほぼ一緒で心強かった。そんな僕らの八ヶ岳縦走記録。 text by shiro kojima(kawarakidake)今回のハイカー:shiro kojima(kawarakidake)、麦ちゃん(metal hike)2022 9/25 (日)登山前日の店舗営業を15時で閉める予定をインスタで告知もしていたのですが、なんだかんだでお客さんも来ていただき(いやありがたいです本当に!)その他事務処理やデザイン仕事の修正などしていたら、あっという間にズルズルといつもの閉店時間である18時に。その後、東北道で埼玉の自宅へと戻るが連休最終日の渋滞にハマる。その後、ワンコ(トンちゃん♀9ヶ月)の散歩をするも、なかなかウ○コをしてくれない…笑。いつもならすぐしてくれるのに、この日に限って時間がかかってしまう....。仕方ない。動物は人間とは別の時間軸でフリーダムに動いているのだ。その後風呂に入り速攻でパッキング。ザックはいつものHYPERLITE MOUNTAIN GEARのJUNCTIONだ。お腹が空いていたが飯も食わずに出発した。なんともバタバタ旅の始まりである。 2022 9/26 (月)圏央道〜中央道を安全運転でぶっ飛ばし(!?)、諏訪インターで降りて、コンビニで朝と昼用のおにぎりと行動食を買う。その後、今回のバディである麦ちゃんの待つ北八ヶ岳ロープウェイ駐車場へと向かう。途中眠くなったが何とかモンスターエナジーを飲んで凌いだ。なんとかAM2時半に駐車場に到着、麦ちゃんと会う。いつも瓦奇岳で会うのが常なので、外で会うとそれだけでもなぜか楽しい。初めに言っておくと、僕は八ヶ岳全山縦走をした事がないので少しドキドキしていた。が、とにかく眠い。流石に寝ないで弾丸登山するつもりはなかったのだが、出発前のスケジュールを詰め込みすぎた結果なので仕方がない。登山において睡眠不足は時に命取りになるのは勿論わかっているつもりなので反省してます。。30分だけ、急速睡眠をかまし(オイ!笑)、麦ちゃんカーに乗り換え、車1台でスタート地である観音平へ向かう。約1時間の車移動。車内で今日の行程などを確認したり、最近の瓦奇岳事情や持ってきたSAMAYAテントの話をしたりしたと思うが、眠かったのでほとんど覚えていない(ごめんなさい笑)。AM4時過ぎに車は無事に観音平につき、シットをドロップし、登山開始。ヘッデンを装着し登り始める。最初は意外と俺歩けるじゃんが印象。しかし、30分程度歩くと猛烈な睡魔に襲われる。「ワタクシココデタイベックシートシイテネマス」が喉まで出かかっていたが、なんとか飲み込んだ。今日は長い行程。ここで寝てしまうと小屋に間に合わなくなる可能性も出てくるので、気合で乗り切った。 ↓ オレンジのビーニーが似合う麦氏 ↓ 南アルプスが美しい。先日登った北岳パイセンも ↓ まだ余裕かましてる2人 ↓ インスタで使えそうな写真を撮ってもらうやつw 標高差1000m近くを2時間半程度登り切って1つ目のピークである編笠山に到着。この日の天気は雲ひとつない快晴。本当に素晴らしい景色だ。今年の夏に行った南アルプスの北岳をはじめ、中央アルプス〜北アルプスや富士山も眺めることができた。人間とは不思議なもので陽の光を浴びると自然と体が起きるように出来ているらしい。そういえば亡くなったじいちゃんもよくそんな事を言っていたっけ。その後はなんとか行動食と気合のみで歩き、無事に権現岳を登頂。途中にあった、青年小屋の遠い居酒屋の提灯に惹かれて小屋に入るも、さすがに午前中、誰も飲んでいる人はいなかった。きっとココに夕方頃到着の行程なら、間違いなく開口一番に生ビールを注文していたことだろう。 ↓ 権現岳から望む(右から)赤岳、横岳、硫黄岳、阿弥陀岳のラスボス勢。左奥に八ヶ岳最北端の蓼科山も見えますね その後権現岳〜赤岳の稜線は八ヶ岳の核心部と言われるルートであり、長い梯子やクサリ場などが連続する、言うまでもなく中〜上級者向けの険しいルートだ。ほとんどペースを上げることも出来ず、3点支持が必要になる場所が多い。気になる人はYoutubeで検索すると詳細に解説されている動画が沢山見つかると思うので、ここで僕が半端な解説するまでもないので割愛。 その後赤岳頂上付近の偽ピークに2回くらい騙されながらもなんとか赤岳登頂。この日は赤岳頂上山荘に泊まった。疲れきっていてほぼ寝てない&イビキが爆音であろう我々は追加料金を支払い、贅沢にも個室に泊まらせていただく。しかもこの日はありがたい事に4人部屋に2人で泊まらせていただいたのでこれ以上ないくらい快適だった。小屋に着くなり缶ビールとハイボールをいただく。あぁ溶けそう…いや一部溶けてたか、至福の時間。このあとお代わりで+2缶も飲んだのでこの日は計4缶。小屋番のお姉さんに「ザルですか?」とド直球に言われ、たじろぐ笑。その後美味しすぎる夕食をいただき、素晴らしすぎる夕陽を眺める。夕陽は御嶽山方面に美しい光を放ちながら落ちていった。その後やることもないし、携帯の電波も圏外な我々は部屋に着くなり秒で就寝。ちなみに赤岳頂上山荘含め、インナーシーツを求められることが多い昨今の山小屋事情。今回はインナーシーツとしてSTATICのADRIFT LINERを使用しとても暖かく快適に眠れました。山小屋の布団って荒天が続けば当然干すことも出来ないので、少しジメっとしていることがぶっちゃけ多いので、一枚自分専用のシュラフライナーを持っておくことをお薦めします。インナーシーツ持参マストな流れは今後コロナが収束したとしても続くのかな。そんな気がします。 ↓ 今日の宿泊は赤岳頂上山荘。凄い場所に建っています ↓ 麦氏の顔に影がかかっとるやんけ。痛恨のミス(ゴメン!) ↓ 赤岳山頂小屋で見えたブロッケン現象 ↓ 太陽は御嶽方面へ落ちてゆくうっ! ↓ ヤバいしか出ない自分の語彙力に涙した夕陽 ↓ 背中で語る、今写真撮っとけよ感 ↓ 麦ちゃんクルー×、偶然居合わせた人をそれっぽく撮ってみた図○...