八ヶ岳連峰(ほぼ)全山縦走の備忘録 [前編]


9/25〜27 2泊3日の縦走記録

「今年やりたい事のひとつが八ヶ岳縦走なんだよね」今回のバディでもあり、友人のメタル大好きな麦ちゃんにポロっと話したことがきっかけで、2人で行くことに。麦ちゃんとは今年北岳や浅草岳、ナイトハイクで古賀志山も一緒に登った仲で、歳もほぼ一緒で心強かった。そんな僕らの八ヶ岳縦走記録。

text by shiro kojima(kawarakidake)

今回のハイカー:shiro kojima(kawarakidake)、麦ちゃん(metal hike)

2022 9/25 (日)
登山前日の店舗営業を15時で閉める予定をインスタで告知もしていたのですが、なんだかんだでお客さんも来ていただき(いやありがたいです本当に!)その他事務処理やデザイン仕事の修正などしていたら、あっという間にズルズルといつもの閉店時間である18時に。その後、東北道で埼玉の自宅へと戻るが連休最終日の渋滞にハマる。その後、ワンコ(トンちゃん♀9ヶ月)の散歩をするも、なかなかウ○コをしてくれない…笑。いつもならすぐしてくれるのに、この日に限って時間がかかってしまう....。仕方ない。動物は人間とは別の時間軸でフリーダムに動いているのだ。その後風呂に入り速攻でパッキング。ザックはいつものHYPERLITE MOUNTAIN GEARのJUNCTIONだ。お腹が空いていたが飯も食わずに出発した。なんともバタバタ旅の始まりである。


2022 9/26 (月)
圏央道〜中央道を安全運転でぶっ飛ばし(!?)、諏訪インターで降りて、コンビニで朝と昼用のおにぎりと行動食を買う。その後、今回のバディである麦ちゃんの待つ北八ヶ岳ロープウェイ駐車場へと向かう。途中眠くなったが何とかモンスターエナジーを飲んで凌いだ。なんとかAM2時半に駐車場に到着、麦ちゃんと会う。いつも瓦奇岳で会うのが常なので、外で会うとそれだけでもなぜか楽しい。

初めに言っておくと、僕は八ヶ岳全山縦走をした事がないので少しドキドキしていた。が、とにかく眠い。流石に寝ないで弾丸登山するつもりはなかったのだが、出発前のスケジュールを詰め込みすぎた結果なので仕方がない。登山において睡眠不足は時に命取りになるのは勿論わかっているつもりなので反省してます。。30分だけ、急速睡眠をかまし(オイ!笑)、麦ちゃんカーに乗り換え、車1台でスタート地である観音平へ向かう。約1時間の車移動。車内で今日の行程などを確認したり、最近の瓦奇岳事情や持ってきたSAMAYAテントの話をしたりしたと思うが、眠かったのでほとんど覚えていない(ごめんなさい笑)。

AM4時過ぎに車は無事に観音平につき、シットをドロップし、登山開始。ヘッデンを装着し登り始める。最初は意外と俺歩けるじゃんが印象。しかし、30分程度歩くと猛烈な睡魔に襲われる。「ワタクシココデタイベックシートシイテネマス」が喉まで出かかっていたが、なんとか飲み込んだ。今日は長い行程。ここで寝てしまうと小屋に間に合わなくなる可能性も出てくるので、気合で乗り切った。

↓ オレンジのビーニーが似合う麦氏

↓ 南アルプスが美しい。先日登った北岳パイセンも

↓ まだ余裕かましてる2人

↓ インスタで使えそうな写真を撮ってもらうやつw

標高差1000m近くを2時間半程度登り切って1つ目のピークである編笠山に到着。この日の天気は雲ひとつない快晴。本当に素晴らしい景色だ。今年の夏に行った南アルプスの北岳をはじめ、中央アルプス〜北アルプスや富士山も眺めることができた。人間とは不思議なもので陽の光を浴びると自然と体が起きるように出来ているらしい。そういえば亡くなったじいちゃんもよくそんな事を言っていたっけ。その後はなんとか行動食と気合のみで歩き、無事に権現岳を登頂。途中にあった、青年小屋の遠い居酒屋の提灯に惹かれて小屋に入るも、さすがに午前中、誰も飲んでいる人はいなかった。きっとココに夕方頃到着の行程なら、間違いなく開口一番に生ビールを注文していたことだろう。

↓ 権現岳から望む(右から)赤岳、横岳、硫黄岳、阿弥陀岳のラスボス勢。左奥に八ヶ岳最北端の蓼科山も見えますね



その後権現岳〜赤岳の稜線は八ヶ岳の核心部と言われるルートであり、長い梯子やクサリ場などが連続する、言うまでもなく中〜上級者向けの険しいルートだ。ほとんどペースを上げることも出来ず、3点支持が必要になる場所が多い。気になる人はYoutubeで検索すると詳細に解説されている動画が沢山見つかると思うので、ここで僕が半端な解説するまでもないので割愛。



その後赤岳頂上付近の偽ピークに2回くらい騙されながらもなんとか赤岳登頂。この日は赤岳頂上山荘に泊まった。疲れきっていてほぼ寝てない&イビキが爆音であろう我々は追加料金を支払い、贅沢にも個室に泊まらせていただく。しかもこの日はありがたい事に4人部屋に2人で泊まらせていただいたのでこれ以上ないくらい快適だった。小屋に着くなり缶ビールとハイボールをいただく。あぁ溶けそう…いや一部溶けてたか、至福の時間。このあとお代わりで+2缶も飲んだのでこの日は計4缶。小屋番のお姉さんに「ザルですか?」とド直球に言われ、たじろぐ笑。その後美味しすぎる夕食をいただき、素晴らしすぎる夕陽を眺める。夕陽は御嶽山方面に美しい光を放ちながら落ちていった。その後やることもないし、携帯の電波も圏外な我々は部屋に着くなり秒で就寝。ちなみに赤岳頂上山荘含め、インナーシーツを求められることが多い昨今の山小屋事情。今回はインナーシーツとしてSTATICのADRIFT LINERを使用しとても暖かく快適に眠れました。山小屋の布団って荒天が続けば当然干すことも出来ないので、少しジメっとしていることがぶっちゃけ多いので、一枚自分専用のシュラフライナーを持っておくことをお薦めします。インナーシーツ持参マストな流れは今後コロナが収束したとしても続くのかな。そんな気がします。

↓ 今日の宿泊は赤岳頂上山荘。凄い場所に建っています

↓ 麦氏の顔に影がかかっとるやんけ。痛恨のミス(ゴメン!)

↓ 赤岳山頂小屋で見えたブロッケン現象

↓ 太陽は御嶽方面へ落ちてゆくうっ!

↓ ヤバいしか出ない自分の語彙力に涙した夕陽

↓ 背中で語る、今写真撮っとけよ感

↓ 麦ちゃんクルー×、偶然居合わせた人をそれっぽく撮ってみた図○

↓ 赤岳のマジックアワー

初めてのBLOGで勝手がわかっておらず、思いのほか、長文になってしまったので前編後編の2部でいきます。ここまで読む人が何人いるのかわかりませんが笑 後編もお楽しみに!

[後編]もアップしました